デュアルnバック課題とは?仕組み・効果・始め方

執筆・調査: スタジオアージュ Web制作・調査担当 / 最終確認: 編集方針

デュアルnバック課題の視覚刺激と聴覚刺激のイメージ

デュアルnバック課題とは、通常のnバック課題を「二重」にしたワーキングメモリ課題です。 通常版が位置や音など一種類の刺激を追うのに対し、デュアルnバックでは視覚刺激と聴覚刺激を同時に覚え、それぞれがN個前と一致するかを判断します。 そのため「二重nバック課題」とも呼ばれます。

デュアルnバックの仕組み

典型的なデュアルnバックでは、画面上のマス目に出る位置情報と、同時に流れる音声・文字音を処理します。 たとえば2-Backなら、現在の位置が2回前と同じか、現在の音が2回前と同じかを別々に判定します。 頭の中では「覚える」「古い情報を捨てる」「新しい情報に更新する」「一致を判断する」という処理が連続して起こります。

なぜデュアルnバックは難しいのか

難しさは、単に覚える量が増えることだけではありません。 視覚に集中しすぎると音を忘れ、音に気を取られると位置が抜けやすくなります。 さらにNの数が上がるほど、比較すべき過去の刺激を保ちながら、不要になった情報を素早く更新する必要があります。 この「同時処理」と「情報更新」の負荷が、デュアルnバックを通常版より難しくしています。

Jaeggi 2008研究での役割

デュアルnバックが広く知られるきっかけになったのが、Jaeggiらの2008年の研究です。 この研究では、デュアルnバックを使ったワーキングメモリ訓練が、流動性知能テストの成績向上と関連したと報告されました。 ただし、その後の研究では効果の大きさや「別の能力へどこまで転移するか」について議論が続いています。 詳しくは、N-Back課題の科学的根拠とIQ向上論争、および近時転移と遠隔転移に関するレビューも参考にしてください。

このサイトでの始め方

初めての方は、まず1-Backまたは2-Backで「N個前と比べる」感覚に慣れるのがおすすめです。 位置を覚える負荷に慣れてから、音も同時に処理するデュアルnバックに進むと、難しさの違いがわかりやすくなります。 n-back.studio-age.com のゲームは、視覚位置を追うシングルnバックです。まず通常版でルールと反応のタイミングに慣れる用途に使えます。 数分だけ集中して行い、正答率が安定してきたら少しずつ難易度を上げてください。

シングルnバックで基礎練習を始める

参考文献